軽貨物での開業を調べていると、「黒ナンバー」だけでなく「緑ナンバー」という言葉も目に入ってきます。どちらも荷物を有償で運ぶための事業用ナンバーですが、対象になる車両も、始めるまでの手続きも大きく異なります。結論から言うと、一番の違いは「届出」で始められるか、「許可」が必要かという点です。この記事では、これから軽バンで開業を考えている方に向けて、両者の違いを整理します。
黒ナンバーは「貨物軽自動車運送事業」の届出制
軽自動車を使って荷物を運ぶ黒ナンバーは、正式には「貨物軽自動車運送事業」といい、運輸支局へ届出書類を提出して始めます。2025年4月からは、事業を始める前に講習を受けて「貨物軽自動車安全管理者」を選び、運輸支局へ届け出ることも必要になりました。車両台数の下限や、営業所・車庫の広さといった細かな設備要件も求められません。書類に不備がなければ届出の手続き自体は短く済みますが、安全管理者の講習と選任も、事業を始める前に済ませておく必要があります。個人事業主として一人で始めるケースが多いのは、この手続きの軽さが理由のひとつです。
緑ナンバーは「一般貨物自動車運送事業」の許可制
普通自動車以上のトラックで荷物を運ぶ緑ナンバーは「一般貨物自動車運送事業」にあたり、国土交通大臣(運輸支局)の許可が必要です。営業所ごとに車両5台以上の保有、運行管理者・整備管理者の選任、車庫や休憩施設の確保、一定の資金要件など、審査される項目が多く、申請から許可までにはおおむね3〜4か月かかるとされています。組織として複数台・複数人で運送事業を展開していく前提の制度と考えるとイメージしやすいと思います。
個人で小さく始めるなら黒ナンバーが現実的
これから一人で軽貨物の仕事を始めたい、まずは自分の生活と両立できる範囲で試してみたい、という方にとっては、車両5台・運行管理者選任といった緑ナンバーの要件はハードルが高く感じられるはずです。黒ナンバーであれば、軽バン1台・個人事業主という最小構成からでも始められ、仕事量に応じて後から車両を増やしていくことも可能です。まず黒ナンバーで始めて、事業が育ってきた段階で緑ナンバーへの転換を検討する、という段階的な進め方をしている事業者も見られます。
積める荷物の量は緑ナンバーの方が大きい
手続きの軽さと引き換えに、黒ナンバー(軽自動車)は車両サイズそのものが軽規格に収まるため、一度に運べる荷物の量や重量では普通トラックの緑ナンバーに及びません。小口配送・宅配・軽量な荷物の運送であれば軽バンで十分対応できますが、大型の荷物や長距離の大量輸送が中心になる場合は、緑ナンバーの車両規模が必要になる場面も出てきます。自分が請け負う仕事の荷物の大きさ・量を基準に、どちらの規格で始めるべきかを考えるのが実務的です。
黒ナンバーでの開業、車両選びから相談できます
ノレッタは黒ナンバー軽バンの自社ローン専門店として、審査が柔軟な仕組みで開業のご相談を受けています。頭金なし・全国対応で、黒ナンバーの取得についてのご質問にもお答えしています。黒ナンバー取得の必要書類や費用について詳しく知りたい方は、黒ナンバー取得方法の記事もあわせてご覧ください。
黒ナンバーから緑ナンバーへ切り替える会社もある
実際に、黒ナンバーの軽バン1台から始めて、荷物の依頼が増え車両やドライバーを増やしていく中で、緑ナンバー(一般貨物自動車運送事業)へ切り替える判断をする事業者もいます。切り替えのタイミングでは、車両を5台以上に増やす計画、営業所や車庫として使える物件、運行管理者の資格を持つ人材の確保など、黒ナンバーの時期には意識しなかった要件が一度に必要になります。数か月単位で準備が必要になることを踏まえて、余裕を持ったスケジュールで検討するのが現実的です。
迷ったら「今の仕事の荷物」を基準に考える
黒ナンバーか緑ナンバーかで悩んだときは、将来の理想ではなく、今実際に依頼されている、あるいはこれから受けようとしている仕事の荷物のサイズと量を基準に考えると判断しやすくなります。軽バン1台に収まる荷物量であれば黒ナンバーで十分にスタートできますし、走りながら荷物の傾向や依頼される量が変わってきたら、そのときにあらためて緑ナンバーへの切り替えを検討すれば間に合います。最初から大きな体制を整えようとせず、今の仕事量に合った規格で始めることが、結果的に無理のない開業につながります。
よくある質問
Q. 黒ナンバーの届出に費用はかかりますか。
届出そのものに手数料はかかりません。実費としてかかるのは、ナンバープレートの交付手数料(地域により異なりますが数百円程度)が中心です。書類作成を行政書士などに代行してもらう場合は、別途代行手数料が発生します。
Q. 黒ナンバーの車で緑ナンバーの仕事を請け負うことはできますか。
できません。緑ナンバーの仕事(一般貨物自動車運送事業の許可が必要な運送)を軽自動車・黒ナンバーで行うことは想定されていません。荷物の内容や契約形態によってどちらの区分にあたるかが変わるため、迷う場合は運輸支局や行政書士に確認するのが確実です。
Q. 黒ナンバーの軽バンを2台目、3台目と増やすことはできますか。
できます。黒ナンバーには緑ナンバーのような車両台数の上限も下限もなく、車両を増やす際は事業用自動車連絡書などの追加の届出を行えば台数を増やしていけます。
ご相談はLINEまたはお電話で
開業や車両選びについてのご相談は、LINEまたはお電話で承っています。お電話は045-345-6722(9〜21時・年中無休)、LINEでのご相談はこちら(今なら3万円クーポンプレゼント)からどうぞ。
かんたん仮審査フォーム:仮審査を申し込む


